掛詞の神様

正直、文庫化すら2年前の本なのであれなんですが、最近買った本の中でダントツに笑ってしまったので紹介してきたい。

簡単に書くと浅草キッドの交友録なのですが、その語り口が凄まじい。駄洒落と掛詞と引用のオンパレード。構成力というよりも「ネタ帳に書かれている内容を淀みなく繋げるパズルを解きました、さっき」という感じであるが、そのネタの数が膨大なのでおいおい大丈夫かこの人と思う。何より芸能界周辺知識量が我々のような下々の視聴者とは雲泥なので超ためになる、超どこかで使いたい。というか書いてあるのは水野晴郎豆知識や岸部シロー豆知識なので、こんなんいくら増えても合コンでは全く使えませんから注意!実用性は皆無なのですが実学ばかりが学問じゃねえからよ!

そんな語り口で男の生き様(和田アキ子含む)をロマンたっぷりに書かれたらそら面白いわ!光り輝く芸能界の知られざる影を描いた名作ですよ!と書くと「はるか17」とかと同じ紹介になるので避けたいし、そもそもこの本で2章も使って語られている宮路社長は芸能界っていうか社長だ。

さっき確認したところTVブロス連載時の原稿と比べたら大きく増補改訂されてた。一号分しか比べてないから全体は何とも言えないけど、かなり気合い入ってるんじゃないでしょうか。2巻も文庫化してるみたいなので今度買おう。