地域の断絶

3月18日から首都圏の私鉄やバスではIC乗車券システム/電子マネーシステム"PASMO"がカットオーバーし、それと同時にJR東日本のシステム"Suica"との相互利用も開始される。これに伴い連絡定期券もおサイフケータイで使用可能に、ということで私鉄沿線に住む俺から熱い視線を集めている。先月読んだ月刊アスキー*13月号の電子マネー特集には関西圏のICOCA(JR西日本)やPiTaPa(関西の私鉄とバス)も紹介されていたので、これも相互利用できるんだよね?と思ってWikipediaを読んでみたら大変なことになっていた。

ICOCASuicaの乗車券相互利用は出来るけど電子マネーとの相互利用は出来ないとか、PASMOICOCAは相互利用出来ないとか、JR東海TOICAとは相互利用出来ませんとか、岡山電気軌道のHarecaが使用できるエリアではICOCAが使用できるけど逆は出来ないとか、静岡鉄道のLuLuCaPiTaPaの一部エリアでしか使えないとか…これらにオートチャージとかのクレジット機能とポイントカードシステムとかの話を乗っけるとさらにこんがらがってくることが予想されるのでもう止め!止め!システムを作っている人はとんでもねえ目に遭っていそうな気がするよ。クレジットカード会社への連絡とそれぞれの会社のポイントシステムが動いているところに「返品・払い戻し」とかの処理を加えるのとかどうなってしまうのか。というか、こんだけ複雑になると鉄道マニアの一形態として異様に乗車券相互利用に詳しい「鉄カードちゃん」が今後、出現しそうな気配だ。というかWikipediaに詳細に書いている人が多分それだ。事態を収拾するには日本政府が満を持して日本銀行ポイントカードを発行するしかないと思うよ、もう。

*1:余談だが、新創刊後の月刊アスキーは、地に足の付いたお金とITの話しかしないので非常に読みやすい。ビジネス誌マネー誌にありがちな「シリコンバレーが爆騰銘柄で日本経団連がどうしたこうした」みたいな投資と政治の話が入ってこないのが嬉しい。あと、マネーの虎に出演していた社長の連載がスリリングだ。「中小企業がトヨタ流の人材育成術真似たって、そもそもそんな優秀な人材は大企業行っちゃうし仮に入ったって居着かないよね」みたいな話を書いているので身も蓋もない。余談終わる